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倉敷から夢、発信「倉敷人」シリーズ5 守屋正|

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緻密な手仕事から生み出される、 存在感溢れる珠玉のナイフ。 思わず手に取り触れてみたくなる、 そんな温かさも魅力のひとつだ。

倉敷を拠点に、ナイフメイカーとして20年以上のキャリアを誇る守屋正さん。セミカスタムからオリジナルまで「ものづくり」のフィールドは幅広く、斬新な発想やアイデアに満ちた製品は、愛好家のみならず、女性ファンをも魅了する。 幼少期からプラモデルに熱中したという守屋さん。工業系の高校を卒業したあと一旦は写真関係の仕事に就くが、根っからの「ものづくり」に対する思いが高じ、趣味で作り始めたセミカスタムナイフを発端に、本格的な製作に着手した。

守屋正さんのナイフ工場

「最初は個人を相手に。ビクトリノックスをベースにしたセミカスタムを中心に製作した時代を経て、今は鍛冶屋さんからいただく仕事がメイン。オリジナルも手掛けていますよ」。カメラやピアノの鍵盤をアレンジした愛らしいナイフから、シンプルなシルエットのショートナイフまで、高い完成度と深みのある仕上がりが特徴だ。端正な印象でありながら心を包み込むような温かさが感じられるのは、守屋さんの人柄のせいだろうか。

カメラ好きの知人へのプレゼントとして製作したというカメラ型のナイフ。

お世話になったカメラ好きの知人へのプレゼントとして製作したというカメラ型のナイフ。アンティークな雰囲気が高く評価され、多くの注文につながった

「美術品や工芸品など色々な作品を見て刺激を受け、自身のアイデアの引き出しを増やすことを心掛けています。ユーザーの半歩先、一歩先を行く製品を作りたいですからね」と、トレンドを先取りする未来志向の守屋さん。「こだわりのないのがこだわり」という言葉が、自由度の高い柔軟な創作スタンスの源泉を物語っている。 「倉敷はギャラリーも多く、刺激と好奇心に満ちた町。歴史ある町並みも個性的です。長く大切にしたいですね」と、郷土に対する想いを自然体で語ってくれた守屋さん。

人や町に触発されながら、変化を厭わない姿勢が印象的な御仁の衰えぬ創作意欲は、さらに新しいフィールドへと「ものづくり」の地平を広げていくだろう。

History

作品
  • 昭和30年 倉敷市生まれ
  • 写真店勤務の後、機械加工の仕事に従事しながら、30代の頃からセミカスタムナイフの製作に取り組む。
  • 堺ナイフショー・JKGナイフショーへの出店を皮切りに創作の幅を広げ、個性豊かなアレンジや繊細で緻密な作品づくりに定評がある。
  • オリジナルの製作も受け付けるが、オールハンドメイドだけに完成までには十分な時間的余裕が必要。

守屋 正/自宅兼工房
倉敷市中庄1360-5
Tel.090-4801-4104

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