倉敷から夢、発信「倉敷人」シリーズ14 石原路子
For you with Kurashiki
大切な人から人へ受け継がれるテディベア。作り手たちの温かい愛情が、やさしい手縫いで、時間をかけて紡がれていく。
秋も一段と深まる10月末。 倉敷アイビースクエアにて、テディベア教室「メリルハウス」を開く、石原路子(作家名 メリル)さんを訪ねた。 アンティークのテディベアが、人から人へと大事に受け継がれてきたことに感動し、何十年も後世に残る作品づくりを夢に、2000年から作家活動をはじめた。 手作業でテディベアを手がけるスタイルは、もともと手作りでものをつくることが好きだったこともあり、当初から変わらない。 時間が経っても汚れにくい、モヘア(ヤギの毛)とアルパカの天然素材にこだわり、「子どもたちがつけた唾液やキズも風合いのように変えて、だれかに大切にしてもらった証にしたい」と胸を張って語る。
教室の問合わせ/メリルのテディベア教室(石原路子)
倉敷市本町7-1(アイビー学館前売店二階) Tel.090-4806-6804
メリルさんのテディベアにはガラスの瞳がつけられ、頭、両手、両足の5つのパーツが動くことで、テディベアは生きると語るメリルさん。テディベアの感触は硬く、まるで本物の動物の身体を触っているように感じた。
作家活動16年を迎える現在は、倉敷だけでなく大阪、広島でも教室や展覧会を開き、活動の幅を広げている。同じ素材・作り方でも、ベアたちの表情や性格は作り手によって変わるらしく、そのため教室の参加者たちも「自分だけのテディベア」作りへ熱心に取り組む。「可愛いだけでなく、生き物へのやさしさや命の大切さなども届ける、メッセージ性のあるテディベアを手がけたい」と、次への挑戦を打ち明けてくれたメリルさん。作り手のやさしい愛情と技で生み出される可愛いテディベアたちが、だれかの手に届く日が待ち遠しく思えた。
History
- 広島県出身、現在倉敷市に在住。
- アンティークのテディベアとの出会いをきっかけに後世に残る作品作りを夢に2000年から作家活動開始。
- 2015年イタリアミラノ博他、多数の展示会・ギャラリーに出展。
- 教室やワークショップなどを通じて子供から大人まで手作りの楽しさを伝える。
メリルハウス《テディベア教室》
倉敷市本町7-1(アイビー学館前売店二階)
Tel.090-4806-6804
■開講日/第4第木・日曜日(月1回)13:00~15:00
「倉敷人」バックナンバー
- Story1-水口智貴 form ぐらすたTOMO-
- Story2-岡本研作 form 酒津焼窯元-
- Story3-杉田修一 form 杉田絵画教室-
- Story4-真鍋友芳 form tomo-
- Story5-守屋正 form 工房-
- Story6-岡本直樹 form 工房-
- Story7-丸山昌子 form 加須山教室-
- Story8-丸山又史 form 工房-
- Story9-三宅玄祐 form CLAY STUDIO GENN-
- Story10-唐澤博信 form カラウマ工房-
- Story11-岡本達弥 form 兜山窯-
- Story12-杉山昌和 form 倉敷とんぼ玉工房MABO-
- Story13-坂本早苗 form 坂本織物有限会社
- Story14-石原路子 form メリルハウス《テディベア教室》
- Story15-白神典大 form GlassTenStudio
- Story16-平木康文 form HIRAKI furniture
- Story17-能勢聖紅 form デコレーター / 装飾家
- Story18-尾﨑達人 form 彫金師 / ジュエリー作家
- Story19-原在加 form 陶芸家
- Story20-氏峯麻里 form イラストレーター
- Story21-石井りつこ form 草木染作家
- Story22-平井宏明 form ガラス作家
- Story23-横木真由美 form ステンドグラス ガラスフュージング講師
- Story24-井上一美 form ポーセラーツ作家
- Story25-石田照美 form 押し花作家
- Story26-岡田順平 form アートクレイシルバー作家
- Story27-高尾利枝 form デコレータ
- Story28-武 才 form 銅板画作家
- Story29-西中川千鶴 form アロマ&フラワーアーティスト
- Story30-山下好子 form スワロフスキーR・クリスタルデコレーション教室~Felucis(フェルーキス)
- Story31-森川博代 form 花添え師(はなぞえし)〜花道草