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みつはたの「日本焼き物名産地巡り」第11回

美濃焼
「日本最大の陶器生産地~多様性の中に宿る美濃焼の魅力~」
デザイン編

 

日本を代表する焼き物のひとつ「美濃焼」。
岐阜県東濃地方で生産される美濃焼は、日本国内の陶磁器生産量の約半数を占める、日本最大の陶器生産地として知られています。
美濃焼の魅力は、多彩なデザインにあります。代表的なものに志野、織部、黄瀬戸、瀬戸黒などがあり、それぞれが異なる表情と個性を持っています。
長い歴史の中で育まれたこれらの様式は、現代まで受け継がれ、それぞれが美濃焼を代表するデザインとして多くの人々に親しまれています。
今回は、美濃焼を代表するデザインと、その魅力をご紹介します。

 

 

美濃焼を彩る4つの代表的な様式

■    志野
桃山時代に誕生した志野は、日本で初めて白い長石釉(ちょうせきゆう)を使用した焼き物として知られています。
厚みのある乳白色の釉薬がつくる柔らかな風合いは、一つとして同じものがありません。焼成によって現れる赤みや小さな気泡、自然な景色が器の表情となり、素朴で温かみのある美しさを感じさせます。
白を基調としたやさしい色合いと、自然が生み出す豊かな表情は、志野ならではの魅力として現在も高く評価されています。

写真:志野茶碗 銘 振袖(しのちゃわん ふりそで) 出典:ColBase

 

 

■    織部
美濃焼を代表するデザインとして最も知られているのが織部です。
深みのある緑色の釉薬と大胆な模様、あえて左右非対称に作られた形状など、自由な発想から生まれた個性的なデザインが特徴です。
当時の茶人・古田織部の美意識を反映したともいわれ、従来の焼き物の概念を覆す斬新な器として人気を集めました。

写真:織部扇形蓋物(おりべおうぎがたふたもの) 出典:ColBase

 

 

■    黄瀬戸
黄瀬戸は、その名の通り、やさしい黄色味を帯びた温かみのある色合いが特徴です。
すっきりとした上品な器の形に、黄褐色へと発色する灰釉(かいゆう)が施され、刻線や印花(いんか)などの繊細な文様があしらわれるものも多く見られます。
控えめな色彩の中にも繊細な意匠が息づき、素朴さと気品を兼ね備えた美しさが黄瀬戸の大きな魅力です。

写真:黄瀬戸鉢(きせとはち) 出典:ColBase

 

 

■    瀬戸黒
瀬戸黒は、美しい漆黒の色合いが魅力の焼き物です。
焼き上がった器を高温のまま窯から取り出し、一気に冷却する「引出黒」と呼ばれる技法によって、深みのある黒色が生み出されます。
器は歪みの少ない端正な円筒形(半筒形)を基本とし、口縁部にはゆるやかな起伏が施されるなど、落ち着きのある端正なフォルムも特徴です。
漆黒の艶やかな質感と洗練された器形が調和し、力強さと気品を兼ね備えた美しさを感じさせます。

写真:瀬戸黒茶碗(せとぐろちゃわん) 出典:ColBase

 

 

受け継がれる多彩な美-
美濃焼には、志野のやわらかな風合い、織部の大胆な意匠、黄瀬戸の上品な趣、瀬戸黒の力強い美しさなど、それぞれに異なる魅力があります。
時代ごとの美意識や技術を取り入れながら、多彩な様式を育んできたことこそ、美濃焼ならではの魅力です。

 

長い歴史の中で磨かれた職人の技と美意識は、今もなお新たな表現へと受け継がれています。ひとつの産地でありながら、多様な表情を見せる美濃焼。その奥深い魅力を、これからも感じていただければ幸いです。

 

 

 

 

今回ご紹介する「美濃焼」のオススメ商品

向付 織部割竹

幅22.5 cm × 奥行9.5 cm × 高さ4cm
4,000円(税別・2026年7月28日 現在の価格)

 

深みのある濃い緑色が美しい織部。
一人前ずつ刺身を盛り付けるもよし、漬物鉢にしたり、

二品盛ほどの器としてもオススメです。
織部の色が、一層食材を引き立ててくれます。

 

 

小抹茶 黄瀬戸  
口径10.5 cm × 高さ7cm
1,700円(税別・2026年7月28日 現在の価格)

 

はんなりと温かみのある色が特徴的な黄瀬戸の抹茶碗。
少し小ぶりサイズなので、お子様用や、ご家庭で気軽に楽しまれる方にオススメです。

 

 

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