みつはたの「日本焼き物名産地巡り」第10回
みつはたの「日本焼き物名産地巡り」第9回
みつはたの「日本焼き物名産地巡り」第8回
新年のご挨拶
みつはたの「日本焼き物名産地巡り」第7回
滋賀・信楽の地で育まれてきた信楽焼は、素朴で親しみやすい焼き物として知られています。信楽焼といえば愛らしいたぬきの置物を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、その本質的な魅力は、さらに奥深いところにあります。
土そのものの表情、炎が生み出す偶然の景色、そして不完全さの中に美を見出す感性――信楽焼のデザインには、日本人が古くから大切にしてきた美意識が息づいています。
今回は、信楽焼の特徴や魅力をデザインの視点からご紹介します。
信楽焼の大きな特徴のひとつが、土の風合いを生かしたデザインです。信楽の土には長石などの粒子が多く含まれており、焼き上げると表面に小さな白い粒が浮かび上がります。ざらりとした手触りや自然な凹凸が、器に豊かで味わい深い表情を生み出します。
土の個性を隠さず、そのまま器の魅力として見せる――そこに、信楽焼ならではの素朴で力強い美しさがあります。
さらに、窯の火が直接当たることで器の表面が赤く発色する「緋色(ひいろ)」も、信楽焼を象徴する表現です。白みを帯びた信楽の土に、ほのかな赤や赤褐色がにじむ姿は、どこか人肌のような温かみを感じさせます。火の強さ、薪の組み方、その日の湿度や風の具合までが影響し、同じ色合いは二度と生まれません。人の手だけでは制御できない変化を受け入れ、その偶然を美として楽しむ感覚は、まさに信楽焼の真髄と言えるでしょう。
写真:粗い土の粒子感をそのまま生かした表情豊かな土肌と、焼成によって生まれたあたたかな緋色が印象的
また、信楽焼の魅力を語るうえで欠かせないのが、炎と灰がもたらす自然の色彩です。薪窯で焼かれた器には、窯の中で燃えた灰が降り積もり、土に含まれる成分と溶け合って青緑色や黄緑色のガラス質へと変化します。これが「自然釉(ビードロ釉)」です。釉薬を人の手で塗るのではなく、炎の流れや灰の積もり方によって偶然生まれるため、同じ景色は二つとありません。
写真:薪窯で焼成する際に降り積もった灰が高温で溶け、器の表面に青緑色のガラス質となって現れる「ビードロ釉」
信楽焼には、完璧に整えられた美しさとは異なる魅力があります。少し歪んだ形、偶然に生まれた色むら、ざらりとした土肌――そうした不均一さの中にこそ、豊かさや温もりが感じられます。こうした趣は、日本の伝統的な美意識である「わびさび」にも通じるものがあるのかもしれません。華やかさではなく、静けさや余白、自然体の美しさを楽しむ心もまた、信楽焼の魅力のひとつと言えるでしょう。
写真:信楽焼の登り窯
近年では、伝統的な焼き締めや灰釉だけでなく、さまざまな色釉を用いた新しい表現も増えています。モダンなフォルム、鮮やかな色彩、洗練されたミニマルデザインなど、従来の“素朴な信楽焼”のイメージを超える作品も多く生まれています。それでも根底にあるのは、土の魅力を大切にし、自然とともに焼き上げるという精神です。
何気なく手にした器にも、土と炎、職人の手仕事、そして自然が生み出した唯一無二の表情が宿っています。形の面白さや色合いの深さに目を向けてみると、信楽焼の奥深い世界が見えてくることでしょう。
幅15 cm× 奥行13 cm× 高さ23cm
4,000円(税別・2026年5月19日 現在の価格)
親カエルと子ガエル5匹が楽しく歌をうたっているような、可愛い置物。
土そのものの質感が感じられるような、ざらりとした手触りです。
カエルは6匹揃って玄関に置くと、「お客さまをむかえる(六カエル)」と言って縁起がよく、他にも「無事にかえる」などの意味もあり。
お部屋、玄関、庭などに飾って癒されてください。
幅10.5 cm× 奥行10.5 cm× 高さ23cm
6,000円(税別・2026年5月19日 現在の価格)
和花・洋花のどちらにも合わせやすいオブジェのような花瓶。
野の花や葉ものだけでもオシャレに飾れて、花と過ごす時間がより楽しく、心和むものになるでしょう。
マットでざらりとした優しい手触りで、背伸びをしない日常向きの花瓶です。
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営業時間:午前10時~午後6時
清水焼「京の都が育んだ繊細な美〜京焼・清水焼の優雅な美〜」デザイン編
京都で育まれた京焼・清水焼は、特定の様式にとらわれることなく、多様な技術と美意識を取り込みながら発展してきた焼き物です。優雅で洗練された佇まいの中に、自由な発想と手仕事の文化が息づいています。
京焼・清水焼の最大の特徴は、原料や技法がひとつに定まっていない点にあります。日本各地の陶磁文化や東アジアの意匠も積極的に取り入れ、多様な土や釉薬、装飾表現を融合させてきました。
京都の陶工たちはまず国内外の名品を写し、造形や装飾技術を学び取り、そこへ独自の工夫を重ねて新しい様式へと発展させました。京焼・清水焼は単なる一産地の焼き物ではなく、さまざまな文化が重なって成立した「総合的な陶磁器文化」と言えるでしょう。
こうした流れの中で、デザイン面に大きな影響を与えたのが、歴史編でもご紹介した陶工の野々村仁清と、その流れを受け継いだ尾形乾山です。
仁清が確立した色絵は、白釉の素地に赤・青・緑・黄などの色釉を用い、さらに金銀で文様を描く技法で、京都らしい優美で華やかな表現を完成させました。また、ろくろ技術にも優れ、茶壺や茶碗に見られる柔らかな膨らみを持つフォルムは、多くの公家や茶人たちに愛されたと伝えられています。
写真左:胴を卵形とし、口縁を外に開く珍しい形の茶碗「色絵紅葉賀図茶碗(いろえもみじがずちゃわん)」
写真右:仁清の色絵水指の代表作「色絵牡丹図水指(いろえぼたんずみずさし)」*出典:ColBase
一方の乾山は、兄・の影響も受けながら、絵付け・書・画賛を巧みに組み合わせ、器を一つの絵画作品のように構成しました。角皿に掛け軸のような表現を取り入れるなどして、新しい意匠を生み出し、鉄釉で描く錆絵は、黒褐色の線によって水墨画のような渋い味わいと温かみを生み出しています。
繊細な絵付け、優雅な造形、新しい表現が自然に共存する点は、文化が交わる京都という土地を映しているかのようです。
写真:中国宋代の詩人黄山谷が鷗をながめる様子を光琳が軽妙な筆致で描き、裏は乾山が銘文を記しています。 銹絵観鷗図角皿(さびえかんおうずかくざら)*出典:ColBase
自由な発想と多彩な表現を許容してきた京焼・清水焼ですが、その根底には変わらず守られてきたものがあります。それは、成形も絵付けも基本はすべて手作業で行うという姿勢です。今も職人が一つひとつ手で形をつくり、筆で絵を描いて仕上げています。同じ意匠でも微妙に異なる表情が生まれ、その違いが温もりとなり、使うほどに愛着が深まっていきます。そこにこそ、京焼・清水焼の本質的な価値があります。
茶道具や格式ある食器から、日常使いの器、花器、置物、さらには鑑賞作品まで幅広く制作されている京焼・清水焼。
料理を引き立てる器として、暮らしを彩る道具として、あるいは芸術として眺めて楽しむ存在として…生活と美術を自然につなぐ焼き物としてあり続けています。
お店で手に取る一つひとつの器にも、長い歴史の中で培われた技術と美意識、そして手仕事へのこだわりが静かに息づいています。形や絵柄の美しさだけでなく、その背景にある文化にも思いを巡らせてみると、京焼・清水焼の魅力をより深く感じていただけることでしょう。
抹茶碗 「桜流水」(香菊窯)
口径12.3cm × 高さ 8.2cm
12,000円(税別・2026年3月6日 現在の価格)
ゆったりとした水の流れに枝垂れかかる桜が美しい抹茶碗。
桜は「精神の美」「優美な女性」という花言葉があります。
流水模様は、絶えず流れる水の様子を表現した伝統模様で、「清らかさ」「永遠・無限」といった意味が込められています。
内側のフチにも桜と流水が描かれており、華やかさが一層増しています。
雲錦貝模様 花生(坂田瑠璃作)
口径 2 cm×10.5cm(最大幅)× 高さ 16cm
35,000円(税別・2026年3月6日 現在の価格)
たまご型の丸みある形に、ぎっしりと描かれた模様が美しい花生。
雲錦とは、満開の桜(白雲)と紅葉(錦)を組み合わせた日本の伝統的な文様で、春と秋の風情を同時に楽しむ「四季」を愛でる意匠として一年中お使いいただけます。また、貝は夫婦円満、開運、長寿の縁起物として親しまれています。
花生のみで飾るのにオススメです。
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営業時間:午前10時~午後6時
日々の食卓に自然と溶け込み、長く愛され続けてきた「波佐見焼」。
その魅力は、使いやすさの中に宿る、飾りすぎない美しさにあります。
今回は、文化と技術が織りなす波佐見焼の“精緻な美”を、デザインの視点から紐解いていきます。
波佐見焼の大きな特徴のひとつが、透けるように白く、清らかな白磁です。
なめらかで均一な白地は、器そのもののかたちや文様をすっきりと際立たせ、日常使いの器としての完成度を高めています。
そこに添えられるのが、「呉須(ごす)」と呼ばれる藍色の絵具で描かれた、繊細な染付です。
波佐見焼の文様には、唐草模様や網目模様など、親しみやすい意匠が多く見られます。
同じ柄をリズムよく繰り返したデザインや、余白を生かした構成は、料理を引き立てながら、食卓に自然な調和をもたらします。
主張しすぎない文様だからこそ、毎日使っても飽きがこない——
そうした点も、波佐見焼のデザインが長く支持されてきた背景のひとつといえるでしょう。
波佐見焼の歴史編でもご紹介した「くらわんか碗」に代表されるように、波佐見焼は、江戸時代から庶民の暮らしに寄り添ってきた器です。
実用性を大切にしながらも、簡素な中に美を感じさせる佇まいは、当時の人々の生活を静かに彩ってきました。
写真左:染付秋草文猪口(そめつけあきくさもんちょこ)
写真右:染付雪持笹文猪口(そめつけゆきもちざさもんちょこ)*出典:ColBase
肥前の地で生まれた有田焼が、様式美や装飾性の高さで発展してきたのに対し、波佐見焼は、より生活に近い場所で育まれてきた焼き物といえます。
華やかさよりも使いやすさ、格式よりも親しみやすさ。
その違いが、両者のデザインの個性をより際立たせています。
波佐見焼は、「特徴がないのが特徴」ともいわれるほど、時代や流行、暮らしの変化に柔軟に寄り添ってきました。
決まった様式にとらわれず、求められるかたちへと変化し続ける——
その姿勢こそが、現代の食卓でも波佐見焼が選ばれ続ける理由なのでしょう。
写真:現代の波佐見焼
日常の一皿に、さりげなく美しさを添える波佐見焼。
使う人の暮らしに寄り添いながら進化してきたそのデザインには、実用の中にこそ宿る、日本の美意識が息づいています。
口径 9.3 cm × 高さ9.6 cm
満水容量 360cc
各3,000円(税別・2026年1月16日 現在の価格)
たっぷり容量で、しっかり安定した持ち心地が自慢のマグカップ。
普段使いにピッタリで、人気の商品の1つです。
ペアで贈り物にもオススメ。
21.8 × 14.5cm
1,500円(税別・2026年1月16日 現在の価格)
多用途に使えるカジュアル・デザインの長角皿。
焼物皿としてだけでなく、ケーキ皿や三品盛などの皿としても大活躍。
磁器の滑らかな手触りが心地よく、普段使いにもオススメです。
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営業時間:午前10時~午後6時
食器のことなら当店へ
JR倉敷駅前の商店街にある
和洋食器の専門店「みつはた」です
遅くなりましたが明けましておめでとうございます
昨年中は「みつはた」へ足をお運び頂き誠にありがとうございました
まだまだ寒いですがウインドウはもう春です
今年一年皆様にとって良い年でありますようにお祈りいたします
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江戸初期、日本で初めて磁器が焼かれたといわれる「有田焼」。
前回の〈歴史編〉では、その誕生と発展の歩みをたどりました。今回は、世界へ羽ばたいた“有田焼のデザイン”に焦点を当ててご紹介します。
有田焼のデザインを語るうえで欠かせないのが、透き通るように白く滑らかな“白磁”の存在です。有田の地で採れる良質な陶石が生み出す白磁は、まるで絵画のキャンバスのように、色絵の美しさを引き立てます。
染付(藍色)だけのシンプルな器もあれば、そこに赤・緑・金などの上絵付を施した華やかな色絵磁器もあり、どちらにも有田焼ならではの上品さと緊張感が漂います。
“余白を生かす美”と“装飾の華やかさ”──
この二つの対極を、絶妙なバランスで融合させたのが有田焼のデザインなのです。
時代とともに変化しながらも、有田焼には確かな「様式美」が息づいています。
〈柿右衛門様式〉
柔らかな白磁の上に、赤絵を中心とした色彩で花鳥や草花を描く。
余白の美を生かした構図は、静と動のバランスが絶妙です。
写真:色絵花卉文八角鉢(いろえかきもんはっかくはち)*出典:ColBase
〈古伊万里様式〉
藍・赤・金彩で器の全面を彩り、豪華さを際立たせた様式。
当時は海外でも高く評価され、「IMARI」の名で知られました。
写真左:色絵鶏文平鉢(いろえにわとりもんひらばち)
写真右:色絵花唐草文皿(いろえはなからくさもんさら)*出典:ColBase
〈鍋島様式〉
洗練された構図と上品な配色で、格式と静けさを表現。
落ち着いた品格のあるデザインは、現代でもファンが多い様式です。
写真左:色絵牡丹青海波文皿(いろえぼたんせいかいはもんさら)
写真右:色絵鳳凰文皿(いろえほうおうもんさら)*出典:ColBase
有田焼のデザインには、400年の歴史が刻まれています。
花鳥の文様には四季を愛でる心、金彩の輝きには遠い国への憧れ、そして白磁の静けさには日本人の繊細な感性。器を手に取るとき、そんな背景に思いを馳せてみると、一枚の陶磁器にも深い物語が宿っていることに気づきます。
伝統を大切にしながら、現代の暮らしに寄り添う有田焼。
白磁の清らかさを生かしたシンプルな器や、伝統文様をモダンにアレンジしたシリーズなど、多様なデザインが生まれています。
洋食器とも自然に調和し、どんな食卓にも馴染む——
その柔軟さこそ、有田焼の“デザインの進化”といえるでしょう。
400年の時を経てなお、人々の暮らしを彩り続ける有田焼。
その一枚一枚に宿るデザインの物語が、今日も私たちの食卓をやさしく照らしています。
*出典:「©佐賀県観光連盟」
縦25 cm× 横11.7 cm× 高さ 2 cm
5,000円(税別・2025年11月25日 現在の価格)
迎春に、お祝いの席に、オススメの前菜皿です。
3品程のお料理を盛り、ワンランク上の食卓に!!
縁起のいい器になっております。
口径 6.5 cm × 高さ 10.5 cm
20,000円(税別・2025年11月25日 現在の価格)
「青海波」は、穏やかな波がどこまでも続いている様子を表した模様です。
「未来永劫に」「平穏な生活が続くように」という縁起が込められています。
注ぎ口の内側は陶製の茶こしになっており、丸くて高さのある形は、デザイン性だけでなく、茶葉がよく広がるようになっています。
直径(辺から辺まで)28 cm× 高さ3.5 cm
20,000円(税別・2025年11月25日 現在の価格)
染付の青い絵付けの上に、赤などで上絵付けをして華やかな仕上がりになっています。
一枚の絵画のようになっているので、飾るのもオススメですが、おもてなしの器として使うのも便利な器です。
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営業時間:午前10時~午後6時