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性質として受け止めつつ自信をもてる遊びを見つける 〜若杉保育園・倉敷市の私立保育園

日々の生活のなかで、子どもの心は常に成長を続けています。親の何気ない言動が子どもの心に思わぬ影響を及ぼすことも。 「こんなとき、子どもにどう接すれば…?」そんなパパ&ママのお悩みに、保育園の先生におこたえいただきます!

 

うちの子は内気な性格で、お友だちをつくるのが苦手なようです。みんなが大勢で楽しく遊んでいるなか、ポツンと一人でいる様子を見ると、切ない気持ちに。これからのことを考えると不安です。

 

性質として受け止めつつ 自信をもてる遊びを見つける

 

ドンブラっこ編集部(以下編集部) 保育園で、お友だち同士で遊ぶようになるのは、いつ頃からですか。

 

梶川園長先生(以下梶川) 2〜3歳頃でしょうか。それまでは、保育士対子どもの1対1の関係や、保育士が介在した子ども同士の横のつながりですが、3歳頃になると、遊びの発達から広がっていき、子どもたちだけで遊ぶようになります。

 

編集部 そこにうまく入っていけないというお悩みですね。

 

梶川 輪の中に入りにくいお子さんについて、園では、保育士が最初の友だちとなり、好きな遊びを見つけるようにします。そして「○○ちゃんは、これが上手だよ」と周りに声を掛ける。すると、周りの子どもたちも、そのお子さんを認めるようになりますね。そして、同じ遊びが好きな子ども同士でつながるようになります。
おうちでも、保護者の方がナーバスにならず、大らかな目で見守ることが大切です。大勢のお友だちが必要なお子さんばかりではないですし、そもそもなじみのないシチュエーションに警戒心をもつのは悪いことではないですよね。「お友だちと遊んできなさい!」とプレッシャーを与えるのではなく、まずお母さんやお父さんとしっかり遊ぶ。次に、兄弟やいとこ…とスモールステップを踏むなかで、楽しさを味わい、自信をもてるようになれば、少しずつお友だちの輪にも入っていけるのではないでしょうか。

 

明るくのびのびとした
子どもらしい子どもを育てる

 

編集部 園の方針を教えてください。

 

梶川 子どもたちには、笑顔で伸びやかに自分を発揮してほしい。そのために、職員と保護者が子育て仲間として、子どもたちに共感的・受容的に接することが大切だと考えています。また、子どもたちが心から楽しむために、「発達」を踏まえた遊びを用意しています。「ちょっと難しいけど頑張ったらできた」という達成感を味わう経験も大切にしていて、その子の自信ややる気、粘り強さを育みます。運動会に向けて、その子にあった目標を自分で設定し、保護者や友だちに励まされたりしながら鉄棒や跳び箱に挑戦しているのもそのためです。

編集部 取り組みを教えてください。

 

梶川 近年、人と関わる力や感情コントロール力などの非認知的能力が重要視されています。そういった力を育むために「協同的な遊び」に注力しています。例えば5歳児クラスの自由遊びから始まったピタゴラ装置作りが発展し、クラスみんなで数週間かけて巨大なコースを作ったことがありました。試行錯誤を繰り返し、ついにビー玉がコースを完走した時には全員から大歓声が。保育者も、5歳児でここまでできるのかと、感動すら覚えたものです。縁あって出会った子どもたち。当園で何か一つでも夢中になれる経験をし、将来にわたって役立つ宝物を携えて巣立ってもらえたら、と思っています。

 

 

ドンブラっこ2018年夏号 より転載

 

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