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体にやさしく触れながら具体的な言葉で約束する  〜乳児親和保育園・倉敷市の私立保育園

日々の生活のなかで、子どもの心は常に成長を続けています。親の何気ない言動が子どもの心に思わぬ影響を及ぼすことも。 「こんなとき、子どもにどう接すれば…?」そんなパパ&ママのお悩みに、保育園の先生におこたえいただきます!

 

子どもがイヤイヤ期まっさかり。一度「イヤ!」が始まると、大泣きして手が付けられない状態になります。そうなると、私もイライラして悪循環に。どのように接したらよいでしょうか?

 

体にやさしく触れながら具体的な言葉で約束する

 

ドンブラっこ編集部(以下編集部) これは多くの親が通る道ですね。泣き叫んでいるわが子を前に、途方に暮れる気持ち、わかります。

 

重本園長先生(以下重本) 抱っこしても反り返って泣くようなら、一度寝かせたうえで、体の一か所に優しく触れながら「〇〇がしたかったんだね。今度パパと一緒のときにしようね」などと声掛けするとよいですね。大切なのは、子どもの気持ちに共感することと、「明日しようね」など、具体的な約束をすること。そしてそれを守ること。…とは言っても、大泣きしている最中には、子どもの耳には届かないものです。それでも、続けているといつかスッと聞き分けてくれるときがくると思います。

 

編集部 保育園ではどのように対応されるのですか?

重本 保育園でも同じです。なるべく一対一で関わるようにし、子どもの思いや泣いている姿そのものを受容することが大切だと考えています。休み明けに保護者の方から、「先生に教えてもらったようにしたけれど、うまくいかなかった」と言われることがあります。でも、それは当然のことなんです。子どもにとって家庭は「安心」の源。大好きなママやパパにはつい甘えてしまう。だから、家庭では完ぺきな対応を目ざすのではなく、少しでもできたらよしとするくらいでよいと思います。

 

編集部 気持ちがラクになりますね。

 

重本 育児だけでなく、仕事や家事など、何役もこなしているママやパパは、本当に大変。だから、あまり思い悩まないでほしいと思います。保育士は全体的な発達を見据えて、必要な保育をプロとして行っているので、安心して任せてほしいですね。

 

心身ともにたくましく思いやりのある子を育てる

 

編集部 乳児親和保育園の保育目標を教えてください

 

重本 「強く たくましく 豊かな子ども」を目標に、心身ともに健康でたくましい子どもの育成を目ざしています。人間関係の構築が難しいといわれる昨今ですが、仲間も自分も大切にできるようになってほしい。そして、挫折にも負けない強さを身につけてほしいですね。そのためには、何かあったときに、自分の殻に閉じこもらず、何が辛かったのか考えて言えるようになることも大切だと、実感しています。

編集部 取り組みを教えてください。

 

重本 「わかめ会」という地域開放事業に力を入れています。これは、赤ちゃんからお年寄りまで、地域の方々に保育園を利用していただき、ふれあいの和を広げる事業です。そのなかのひとつ、「わかめ教室」は、地域のおばあちゃんが保育園に集まって手芸をする会。年長児への卒園プレゼントなどを作ってくださるんですよ。地域のさまざまな人が、折に触れて保育園に来てくれるので、園児たちも大喜び。人見知りすることなく接しています。今後も、地域の方々に見守られながら、園児たちにはすくすくと成長していってもらいたいと思います。

 

 

ドンブラっこ2018年春号 より転載

 

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