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正しいお墓参りの仕方ってご存知ですか?

 お墓は先祖や故人を祀るところです。そして、亡くなった人たちの菩提を弔い、供養するためにお墓参りをします。

亡くなった人の冥福を祈るとともに、家族が無事に暮らしていることを報告し、ご先祖さまに感謝することに、お墓参りの本当の意味があるのです。

 

 お墓はいつお参りしてもいいのですが、一般的にはお盆やお彼岸、命日のほか、法要のときや年の暮れ、お正月などがお墓参りのけじめの時期といえるでしょう。

「仏滅の日はお墓参りしてはいけない」などと言う人がいますが、これは仏教の教えとはまったく関係のない俗信にすぎません。

 お盆やお彼岸のときにも、いつも通りの方法でお墓にお参りします。お盆の場合、お墓で迎え火などの行事を行うところもあり、地方によっては、灯籠や塔婆をお墓に立てますから、これについては慣例に従ってください。

 

 お墓参りの必需品には、「掃除をするための物」「お参りに必要な物」があります。

 掃除用品として、ほうき、たわし、雑巾、バケツ、ごみ袋など、お墓専用のものを用意しましょう。

 お参り用としてはお線香、ローソク、花、お供え物、マッチ、半紙、水桶、ひしゃくなどが必要ですが、お寺や霊園、石材店で拝借できる物もあります。ローソクや花も墓地の近くで買い求めることができることもあり、事前に調べておきましょう。

 お供え物は故人の好物、菓子、季節の果物や手料理などでよいのです。別に決まったものはありません。「食べ物を供えるのは、故人を餓鬼扱いすることだから良くない」という人もいますが、これも俗信だと思います。故人が好きだったものを、心をこめてお供えする、それが供養ではないでしょうか。


 お墓参りの手順はつぎのように行います。

その1

 墓地に着いたら、まず手を洗い清めます。それから手桶に水をくみ、お墓に向かいます

その2

 お墓についたら、合掌礼拝してから掃除を始めましょう。

 お墓は祖先の住み家ですから、いつもきれいにしておくのが、供養の第一の心がけです。

その3

 掃除が終われば、お供えをします。

 果物や菓子などの食べ物は、半紙を折って墓石の上に置いてお供えをしたあと、必ず持ち帰りましょう

 お花は、風で倒れないように短く切って供えます。花立は対が理想ですが、一つの場合は墓前に向かって左側に供えます。

 

 

 やむをえない事情でお盆やお彼岸の期間中にお墓参りができない場合は、早めにお参りをすませてください。日が過ぎてからよりも前のほうがいいのです。そうすれば、ご先祖さまを敬う気持ちや供養の心が届き、失礼にはなりません。

 

 また、お墓参りのときには、ぜひ子供たちを連れていくようにしてください。

小さな子供にはお墓の意味がすぐには分からないかもしれませんが、子供心に祖先を敬い感謝する気持ちを感じ取るはずです。子供は親を見て祖先への供養をどのようにすればよいのかを覚えますし、情操教育の場として最適だといえると思います。