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看板の話

うちには天城街道沿いに古い看板があります。

先々代の祖父が設置したもので、もう塗装も薄くなり、看板自体も錆びていたりと、

かなり年代を感じるようになっていました。

社内でもその看板をやめるか、新しく塗装し直すかの話もでていました。

 

 

そんな時、一人のお客様が、お墓を作りたい。とご相談に来てくださいました。

聞けばおうちはお店の近く。

どなたかのご紹介でいらしてくださったんだと思っていました。

 

仕事の話も大体終わり、お帰りになられる前にお客様が、

「主人が亡くなる前に稲田さんの看板を一緒に見て、

”石屋さんがあるんだね。”って話をしたことがあったんです。

それで、なんとなく感じるものがあってここへ来ました。」

と話してくださいました。

 

 

なくそうか。と考えていたうちの古い看板。

その看板がつないでくれたご縁。

つながりは、人と人だけがつくれるものじゃなく、

人と物でもつくれるのだと改めて感じました。

 

 

看板も大切なお店の従業員(員⁈)。

だいぶ年期は入っていますが、

今日も天城街道沿いでカンバってくれています。