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倉敷から夢、発信「倉敷人」シリーズ10 唐澤博信

For you with Kurashiki

会話の中からインスピレーションを無限に膨らます。自由な発想で使用してもらえる「楽しい暮らしが浮かぶ」作品づくり。

玉島乙島にある、カラウマ工房のアトリエ

 木々の葉が紅く色づき始める十一月初旬。倉敷市玉島にある木工房を訪れ、生活に溶け込むシンプルな家具や小物の木工製作を手がける唐澤博信さんの職人道を辿った。  サラリーマン時代に立ち寄った喫茶店で腰かけた椅子が有名デザインチェアのレプリカだったらしく、その椅子でうたた寝をしていた唐澤さんの様子をみて店主が熱く語ってきたという。もともと木が好きだったこともあり、それがきっかけで木工職人を目指し、29歳のときに訓練校へ通った後、木工所にて7年ほど修行し、39歳の時に独立をする道を歩んだと唐澤さんは語る。

【タイトル/ケロボード】

カエルの顔がついたカッティングボード。カットするときやわらかく手首にやさしいカツラの木を使用しており、裏表で表情が異なるので、その日の気分やカットするもので使い分けたりもできる。

現在はカラウマ工房として玉島に木工房を構え、これまでテーブルや椅子・ベンチなどの家具から、スプーンや菓子きり・オリジナルの時計などさまざまな小物を製作し、個展やグループ展で展示・販売をしてきた。「てんとう虫の時計やケロボードなど、手がけた作品の多くは実際にお客様との会話の中でインスピレーションを膨らませたものがほとんどです。

だからこそ、作品の使い方はあまり定めず、お客様一人一人が自由に発想して作品を使ってもらえるような、実用性のあるものづくりを心がけています」という。作品の素材には栗・桜・欅など広葉樹が使い、木と木の組み合わせを試行錯誤し、窮屈に感じないよう木目に気をつけながら、作品づくりに打ち込んでいる。  「独立前の自分を支え、成長させてくれたお客様の要望や声を大切にして、手がけた作品をお客様が買うときに、楽しい暮らしが思い浮かぶようなものづくりを、これからも続けていきたい」と語る唐澤さん。現在、工房で木工教室を開く準備をしているそうで、新しい挑戦に力強い意気込みを感じた。

History

作品
  • 2007.07. Gallery KISSにて個展
  • 2007.10. クラフト&ギャラリー「幹」にて個展。その他イベントなどに参加。
  • 2008.07  木と気をつなぐ三人展(山西寿雄 奥山貴之 唐澤博信)
  • 2008.10 クラフト&ギャラリー「幹」にて個展。
  • 2009.03 cafe Lumberにて小物展。
  • 2009.05 木と気をつなぐ三人展in油亀(山西寿雄 奥山貴之 唐澤博信)
  • その他、made in Kurashiki など地域イベントに参加。

カラウマ工房 唐澤博信
岡山県倉敷市玉島乙島7041 Tel&Fax.086(429)0968

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